瞑想に関するおすすめの書籍レビュー

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瞑想を知り、実践するためのおすすめ書籍レビュー

欧米のビジネスパーソンの間では実践者も多い「瞑想」ですが、我々日本人には、「瞑想」という言葉に対するイメージがあっても、具体的にどのような行為で何が得られるのかには馴染みが薄いことと思います。ここでは、「瞑想」をする目的や得られる効果などを紹介している、おすすめの書籍をご紹介します。内容を知らない状態よりも、知ってからの方が正しい評価を下せますし、なによりボキャブラリーはビジネスパーソンに必須の知的資源ですよね。

世界のエリートはなぜ瞑想をするのか渡邊愛子 著

ハイパフォーマーが実践!瞑想は最高のビジネスツール

世界のエリートはなぜ瞑想をするのか 渡邊愛子 著引用元:フォレスト出版公式サイト(https://www.forestpub.co.jp/author/watanabe/book/B-1725)

1.瞑想ってなんですかね?

Googleがマインドフルネス瞑想を取り入れていることは有名ですね。

瞑想のカテゴリーのなかだけでいえば、ゴールドマン・サックスとか、IBMとかも。

なので、ビジネスパーソンの方は「瞑想」というフレーズを知っている方は多いのではないでしょうか?

それでもどうでしょう。パっとイメージできるのは、座禅のような、仏教的な修行の一つでしょうか。

瞑想がどんなものなのか、よく分からないので本書を手にとってみました。

2.瞑想はどこかで紹介されたりした?

これまでにアメリカのタイム誌や、NHKのおはよう日本などで瞑想が取り上げられました。

タイム誌では、「THE MINDFUL REVOLUTION」という特集名で、2014年2月に瞑想特集号が刊行されています。

―ストレスの多いマルチタスク文化の中で集中するための科学― といった副題がつけられ、瞑想が、集中するための科学的な行為として紹介されています。

NHKのおはよう日本では、タイム誌による特集を紹介しながらも、実際に複数人で実践しているグループ瞑想の状況や、日本でも社員研修に取り入れている企業があること、精神医学や臨床心理学の観点などから瞑想を紹介しています。

2014年5月には、経済情報を扱うブルームバーグのオンラインでも、米ウォール街での瞑想の流行が報じられるなど、瞑想の拡がりと社会への定着が伝えられています。

このことから、瞑想がコンテンツとして、次第に市民権を得てきていると本書に書かれています。

3.例えば、どんなことをするのが瞑想なの?

集中力を鍛えるには、リトリートでのマインドフルネス瞑想が好例です。

ちなみにリトリートとは、仕事や家庭といった各個人が日常生活の場から離れ、自分と向き合う瞬間や場所、機会を指します。

また、マインドフルネス瞑想は、別名「呼吸の瞑想」とも言われ、呼吸に集中していくことから始まります。

このリトリートで、自分の呼吸に集中していき、いまこの時に起きている事柄だけを感じるように集中するという行為です。

意識を呼吸にだけ集中していくことで雑念を排除し、事実だけを正確に捉えることができます。

本書では、タイム誌に取り上げられた内容を引用して、「瞑想はすでにシリコンバレーの起業家たち、フォーチュン500の巨人たち、アメリカ国防総省であるペンタゴンのリーダーたちを筆頭に、広く実践されていること、巨大銀行のJPモルガン・チェースは、顧客にも日常に瞑想を取り入れることを勧めている」と記載されています。

他にも、ビジネス界ではビル・ゲイツ氏や稲盛和夫氏、政界ではクリントン夫妻、スポーツ界ではイチロー選手や長谷部誠選手などが、瞑想を実践している旨を明らかにしているとのことです。

4.瞑想には、どんな効果が期待されるの?

本書では、瞑想とアンチエイジングの関係性も書かれています。

集中力や判断力を研ぎ澄ますためや、それを維持できるようになることが目的で始める瞑想でも、それだけには留まらない効果もあるようです。

研究では、アメリカの細胞の加齢と若返りに関する専門家ヴィンセント・ジャンパパ医学博士が発表した内容について、本書には「深い瞑想を定期的に行っている人は、ストレスホルモンと呼ばれる『コルチゾール』を劇的に低下させます。そればかりか、病気を防ぎ、生理的年齢を決定づける若返りホルモンである『DHEA』と、強力な抗酸化物質でもあり、鎮静作用や抗がん作用、免疫機能を向上させ、質の良い睡眠をもたらすホルモンである『メラトニン』が上昇するという結果がでました。」と記載されています。

また、研究の内訳として「実験の結果、『コルチゾール』は平均47%低下し、若返りホルモン『DHEA』は平均44%上昇、最も高い数値では90%上昇。メラトニンについてはさらに劇的で、平均98%上昇という驚きの結果に」との記載もあり、にわかには信じがたい数字が並べられていました。

瞑想は特定の疾病の治療をするものではありませんが、生理機能にバランスと調和をもたらすよう心身を方向づけるのにも一役買うという理解で、おそらく良いと思います。この研究内容が正しいとしたら、瞑想には副次的な健康作用の効果もあるんですね。

でも、これらの効果を得るには、「深い瞑想を定期的に行っている人は」とあるように、瞑想を習慣化することが肝心のようです。

5.読了前後の印象は?

本書を読んで思うことは、まず瞑想が何かを知ることが大切だということでした。

実際に瞑想をやってみたいとも思いましたが、その前に、自分のイメージしている瞑想と、いま世間的に瞑想とされているものが合致しないと、瞑想の本来の効果を得られない気がしたので。

自分のイメージでは、冒頭の座禅が瞑想でしたが、本書を手にとってみてからは、改めて実態と自分のイメージがそんなにかけ離れてはいないな、と思いました。

少し距離を感じていた理由は、マインドフルネスとか、ヒーリングとか、聴き慣れないフレーズと瞑想という単語がセットになっていたからですね。

内容を確認していくと完全一致まではいかなくても、予め抱いていたイメージと、とても近くて目的や得られる効果から考えると、遠くない印象です。

6.日本の瞑想のイメージと禅の関係

座禅=禅は、サンスクリット語のディヤーナを日本語訳したものです。なので、ルーツとしてはインドですかね。

禅は南インド出身の大師が、現在の中国大陸に伝えることで体系化されたものです。

それが日本に伝わって、日本の武士たちも実践していたようです。

あの有名な新渡戸稲造も著作「武士道」で紹介しているほどですから。

武士道に大きく影響を及ぼし、昇華させる役割を当時の仏教が部分的に担っていたことからも、座を組んで静かに呼吸を整える禅は、瞑想と考えて良さそうだと思いました。

肩先をダーン!!とやられるかどうかは別ですけど。

7.本書について

本書の著者は、日本初の米国チョプラセンター認定瞑想ティーチャーの渡邊愛子氏です。

2006年から、少人数で実践する原初音瞑想講座を提供してきたそうで、これまでに1000人以上の受講者を輩出しています。

ディーパック・チョプラ氏のセンターが認定している方なので、我々が知らない瞑想について相応の理解がある方ですね。

本書では、瞑想の種類である「引き寄せの瞑想」や、「ヒーリング瞑想」、その他「呼吸の瞑想」など、多岐に渡る瞑想の実践方法のほか、1分でできる瞑想の方法、実践者の体験談などが掲載されています。

瞑想が気になる方は、手に取ってみてはいかがでしょうか?

好評の口コミの傾向

瞑想をやってみるといかに人間の心が雑念や妄想に囚われているのかがよくわかります。人間の心はそういうふうにできている。雑念やや妄想に囚われると思考がグルグルと同じ箇所を回り始めるために、莫大なエネルギーを使うことになり疲れ果ててしまう。それをはずして思考しないという時間を1日ほんの数分作るだけでも効果がありそうです。

不評の口コミの傾向

瞑想ってなんだろう(-ω- ?)なんか天からお声が聞こえちゃったり、修行みたいに過酷だったりするの?というような、瞑想に関する誤った認識から修正していってくれます。著者による音声ガイドダウンロードサービスもついています。毎日それを聞きながら瞑想すると、入りやすいです。

1分間瞑想法吉田昌生 著

習慣化が鍵!瞑想の実践方法を学べる一書

1分間瞑想法 吉田昌生 著引用元:フォレスト出版公式サイト(https://www.forestpub.co.jp/author/yoshida/book/B-1773)

1.瞑想は習慣化すること

私たちは、時として優柔不断で、怠惰です。

目的を持ち、目的に達する手段をあれこれ目移りした上で、それぞれ1回だけ実践して判断を下し、終わってしまうケースも。

瞑想も同じで、1回だけの実践ではなにかを達成することはできません。

毎日歯磨きをするように、1日1分の瞑想を習慣化することで、徐々にその効果が表れてくるとされています。

続かない瞑想は、効果がないそうです。

2.瞑想の基本を理解する

基本が何かを分かった上で行為を実施することが大切です。

瞑想の基本は「調身」→「調息」→「調心」の3つです。

「調身」は姿勢を整えること、「調息」は呼吸を整えること、「調心」は心を整えることを指します。

これは、姿勢を整えると呼吸が落ち着き、姿勢と呼吸が整うと、心が落ち着いてくるという、東洋でいうところの「心身一如」の考え方からくるそうです。

誰でもそうですが、やりたい事をしている時には自然と背筋が伸びます。

その意味で、心と背筋は密接に関係しているので、姿勢を正し、呼吸を意識することで、一生使える瞑想スキルになります。

3.実践方法

まず「調身」です。ヨガのポーズ「アーサナ」に倣います。「アーサナ」とは、「安定」や「快適」な姿勢を意味します。

座り方は、胡坐でも正座でも椅子を使用しても問題ありません。

背筋を伸ばし、胸を開き、体内のエネルギーをスムーズに循環させて、下腹部を軽く引き締めることで内臓や神経を整えます。

首や肩、頭や眉間などは力みやすいので、余計な力を抜きましょう。

手の平を上向きにしても下向きにしても、どちらでも構いません。

目は軽く閉じるか半眼で1点を見つめます。

続いて「調息」です。基本的に鼻呼吸で呼吸を整えていきますが、ポイントはゆっくりと息を吐くことです。

吐く息が副交感神経とつながっていることから、心を落ち着けることができるとされています。

最後に「調心」です。ここでマインドフルネスを行いますが、呼吸の感覚に意識を向けていきます。

注意の質が重要で、呼吸を操作するのではなく、自分が呼吸をしていることを自覚することが重要です。

今、どんな呼吸をしているかを、常に気付いている状態になれるかがポイントです。

4.マインドフルネスとは

「今、ここ」に対しての気付く力をマインドフルネスといいます。

思考が、未来や過去に縛られたり彷徨ったりしているところに、マインドフルネスで「今、ここ」に意識を向けていきます。

同時に、評価や判断をしないことも大切です。ありのままを観察し、「今、ここ」でおきている出来事に気付いていくことです。

気付きが進むと、心理学でいうところの「無意識の意識化」で、普段はなかなか意識しない事柄に気付き、それらを客観視することで、起きている出来事をただの現象として俯瞰している自分に巡り合えることでしょう。

この気付いている自分を養うのがマインドフルネス瞑想の目的です。

5.その他の瞑想、等

幾つもの種類がある瞑想ですが、本書では、マインドフルネスをはじめ、複数種類の瞑想が提示されています。

ハミング瞑想や聴覚瞑想、ろうそく瞑想や慈悲の瞑想など、具体的な実践方法も、挿し絵を用いて可愛らしく描いてあるので、抵抗なく理解していけます。

これらの瞑想を通じて、内面の本質的な充実を追及していくのも、良いかもしれません。

習慣化していくことで何かしらの変化が望めるのであれば、まずは本書で、具体的にどんな効果があるかなどを確認してみてはいかがでしょうか?

6.本書について

本書の著者は、世界35ヶ国を渡り歩いて瞑想を極めた吉田昌生氏です。

YOGA、心理学などの研究を通じて、現在はヨガ・瞑想講師としてYOGA BEING真鶴代表、日本ヨーガ瞑想協会綿本ヨーガスタジオ講師を務め、東京都、神奈川県を中心に活躍しています。

「こうなりたい」とビジョンがある人は、本来の自分を発揮し、その願望を実現するツールとして瞑想を活用してみてはいかがでしょうか?

本書から学べることも多いと思います。

好評の口コミの傾向

1度目に読んだ時は可もなく不可もなかったのですが、類書を数冊読み、自分なりに瞑想を続けていたおり、ふと思い返して読み直してみたところ「なるほど」と思うところがいくつもありました。これからも瞑想を続け、折にふれ本書を読み直してみようと思います。

不評の口コミの傾向

1分間でできる瞑想の方法を書いた本ではなく、1分間でいいからとにかく始めて続けましょうという本です。瞑想が心身の安定に役立つとはわかっていても、習慣にするのはなかなか大変です。 湧いてくる雑念や妄想を判断せず、なるべく今の自分に心を向ける時間を長くしていくために役立つ考えや方法が書かれていて、マインドフルネスのイメージがしやすいです。